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* 北京・街角の歌ごえ *


<老夫婦>

「中国の老夫婦は日本の老夫婦より仲がよい」。こういうことが、統計的に言えるのかどうか……。その場合、「仲がよい」ことの判断基準はどこに置かれるべきなのか……。
 それは私にはよく分からない。  

 それにしても、中国の老夫婦は仲がよい。
 本当に仲がいいかどうかは別にしても、家のなかでは殴り合いの大喧嘩ばかりしているかも知れないから、連れだって街を歩く老夫婦の姿は実に多い。
 何故だろう。  

 日本に何度か行ったことのある中国の友人からこんな質問を受けたことがある。
「話を聞くと、日本の男は、毎日、仕事だ付き合いだと家に帰るのが遅い。よく奥さんが黙っていますね」
 この友人は男だ。
「中国では?」
「女房が怒る」
「怒るだけ?」
「女房が怒ったら大変だ」
「すると李さんは仕事があっても誰かに誘われても奥さんに叱られたくない一心で家に帰るのだ」
「私に限らず、大抵の……、そうですね……」
「で、何て言って怒ります?」
「夫婦でしょ、って」  

 どんな理由だろうが家に帰れば会話が生じる。会話が生じれば共通の話題が増える。共通の話題が増えれば会話も楽しい。楽しいかどうかはともかく、少なくとも、夫婦であるということがイヤでも身に染み込んでくる。好きとか嫌いとかじゃない。日本のように、定年間近になって慌てて話題造りの趣味を捜してももう全然手遅れだ。こういうことだろうか。なぜ中国の老夫婦は仲がいいか。「夫婦でしょ、って」、ということで、夫婦であることの訓練を若いときから経ているから、と。その訓練こそが、夫婦愛、というもの?


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